ぼくのずるやすみ 26

ほんとはずるやすみじゃないよ!

整いました!

そうだ、マッサージ、行こう

ここ最近、なんだか疲れもたまっている感じがしていて、マッサージとか行きたいなってずっと悩んでたんです。ただ、なかなか費用も高いし、手を出せずにいたんですね。

そんな僕なんですが、先日、健康診断に行きまして。そこで、心電図ってあるじゃないですか。その時に看護師さんに体にシールみたいなのを貼ってもらうんですけど、それがなんか気持ちよかったんですよね。そのときに、僕はマッサージに行こうって決意しました。

健康診断が終わってすぐブラウザ起動して、近くのマッサージ店を調べて、予約して、その日のうちに行ったんです。

別に、がっかりとか、してないっす

お店について、渡された服に着替えて待ってたら、施術士の人がやってきたんです。男の人だったんですけど、もちろん、がっかりとかはしてませんよ。ごく普通のマッサージ店なので。

いろいろ見てもらったところ、どうやら肩から首まわりに疲れがたまっているようで、ここを中心にやっていこう、ということになったんです。
横になって、施術が始まるんです。施術中、担当者の方がわりと積極的に話しかけてくれたんですけど、正直今まで経験したことがないくらいめちゃくちゃに痛くて。歯を食いしばりながら必死に受け答えしてました。内緒ですよ。

チェンジ

「じゃあ、ここからは担当が変わります」
痛みに耐えながら施術を受けてたら、突然そう言われたんです。
なんか、骨盤調整と筋肉調整で担当者が違うというシステムみたいで、途中で担当者が交代したんですね。僕はうつ伏せで横になっていたので、僕の見えないところで別の人と交代した、という感じでした。

特に意味はないですけど、僕、お店を予約する前にそのお店にどんな方が働いているのかを調べてたんです。だから、特に意味はないですけど、男性のスタッフが2人、女性のスタッフが2人、という構成ということは把握してたんです。もちろん、特に意味はないですけど、女性のうち1人はベテランっぽい感じの髪の短い方で、もう1人はけっこう若そうな感じの髪の長い方だということもわかってたんです。で、特に意味はないですけど、「1/4 か...」とか思ったりもしました。

お店に入った時点で、その日は男の人と、髪の短い女性のスタッフさんしかいないことはわかってたんです。だから、担当が変わったときも「あの髪の短い女性だな」って感じでした。

整体師になりたい

交代してからは、僕はずっと無言だったんですが、少ししたら、新しいお客さんがお店に入ってきたんです。そのお客さんは、聞いている限り結構若い女性のお客さんみたいな感じでした。

ちょっとしたら、そのお客さんが「今日これから、朝までずっと立ちっぱなしなので、先に疲れ取っちゃおうと思って」とか言ってるのが聞こえて、「そんな ZOZO TOWN の支払いみたいなことできるか!」と思ったりもしたんですけど、しばらく、そのお客さんと男性の施術士さんの話に聴き耳を立ててたんです。

いろいろ話してて、すごく気になったことが一個あって。話の中で、施術士さんがお客さんの身体に触るときに必ず「触りますね」って確認してたんです。僕の時はその確認なかったなぁ、っていうのも気になったんですけど、それに対して女性のお客さんが毎回「ありがとうございます」って返してて。男が「触りますね」って言って、女の人が「ありがとうございます」って答えるこのやり取り、なんかすげぇなって思ったんですよ。特に意味はないですが、整体の資格取ろうかなとも考えました、さすがに。

整いました!

僕、正直、ずっと聴き耳を立てることだけに集中していて、自分のマッサージのことを忘れてたんです。だから、施術が終わって、起き上がるように言われたときにびっくりしちゃってあわてて体を起こしたんです。それでその時、初めて施術してくれていた方の顔をちゃんと見たんですよ。そしたら、ベテランの方ではなく、お若い女性の方で。「聞いてたのと違う~!!!」って言いそうになっちゃいました。

なんか施術終わったあとでその女性の方がいろいろ説明してくれるんですけど、こっちはもう、喪失感で頭がいっぱいで、何も入ってこないんですよね。

で、最後に、その人が言ったんです。
「最後の調整するので、触りますね」って。

だから僕、はっきり言いました。
「ありがとうございます」って。

マッサージって、いいですねぇ~。